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日本の学生生活

 あなたは、同じくらいの年の日本人学生がどんなことをしているのか知りたくないだろうか。ここでは、日本の学生生活を少し紹介してみる。
 山本さんという女性は、獨協大学[I]の経済学部に合格した。入学式の後で講堂を出て帰ろうとしたとき、彼女はおどろいたそうだ。外には何百人もの先輩達が机や看板を並べて、新しく入学した1年生を待っていたのだ。日本の大学にはスポーツや文化の部やサークル[II]があって、学生生活の中心になっている。待っていた先輩達は、彼らの部やサークルに1年生を入れようとしていたので。山本さんは、大学で早く友達を作りたかったし、テニスがしたかったので、テニス部に入るつもりだった。それでテニス部に行って話を聞いてみた。しかし、「部」は試合に勝つことが目標で、練習がとても厳しいそうなので、彼女はテニス部に入るつもりはなくなった。そこで、サークルを見てみようと思った。
 山本さんが、あるサークルの机の前を通ったとき、男の先輩が走って来た。

先輩:   スポーツ・サークルの「ウインド[III]」です。さあ、あなたも一緒にスポーツをやろう!
山本:   あのう、ウインドでは、どんなスポーツができるんですか。
先輩:   夏はテニス、冬はスキーやスノーボードをやっています。それから、やりたいスポーツは何でもやります。
山本:   練習は厳しいんですか。毎日しなければならないんでしょうか。
先輩:   いいえ、僕たちはスポーツを楽しくやりたいと思っています。勝っても負けてもかまわないんです。だから、練習は毎日じゃなくて、火曜日と木曜日だけにすることになっています。
山本:   ああ、よかった。じゃあ、アルバイトもできますね。私はサークルばかりの生活はしたくないんです。ところで、このサークルには部員は何人ぐらいいるんですか。
先輩:   2年生から4年生までの学生はだいたい20人ですよ。1年生はまだわかりませんが、10人ぐらいが入りたがっています。もっと集めるつもりですけれどね。



 その先輩は「お金は僕たちが払うから、今晩みんなでお酒を飲みに行こう。」「どの先生の授業が面白いか、それから、どの先生の授業で簡単に単位をとろことができるか、教えよう。」と言って、一生懸命山本さんを誘った。山本さんは他のサークルへも行ってみるつもりだったが、その先輩がとても親切だったので、ウインドに入ることにした。
 大学の講義は、朝9時から夕方5時半まである。山本さんは、15の講義をとることにした。ほとんどの講義はなかなか面白かったが、つまらないのもあって、2つの講義はとちゅうで行くのをやめでしまった。特にまじめな学生以外は、前期と後期[IV]に1回ずつある試験の前しか勉強しようとしない。ほとんど授業に出ない学生もいて、試験前に友達のノートをコピーする。山本さんは、入学したときには、一生懸命勉強するつもりだったのだが、今では必ずしなければいけないことだけする。講義と講義の間に空いている時間があるときは、友達と喫茶店でおしゃべりする。最近コンビニでアルバイトも始めた、貯金して、夏休みに友達とハワイへ行くつもりだ。別の友達はアルバイトのお金で車を買いたいと言っていた。生活費や大学の授業料は両親が出す[V]のが普通なので、アルバイトでかせいだお金は遊びや洋服などに自由に使うことができるのだ。
 もちろん、まじめな学生もいる。普通の学生は教室の後ろにすわりたがるが、山本さんの友達の田中君は、いつも教室の一番前に座っている。彼は頭が良くて、そのうえまじめなので、大変成績が良い。それで、皆彼のノートをコピーしたがる。しかし、田中若は実はノートを貸すのをいやがっているのだ。田中君は「いやだ」と言うことができないタイプなのだ。田中君は、勉強が好きなので、大学院に行こうと思っている。彼は時間があるときは、図書館で勉強してばかりいる。
 山本さんのサークルの小島先輩は、4年生である。卒業してから働こうと思う4年生は、みんな就職活動をしなければならない。小島先輩は有名な会社に入りたがっているので、3年の終わりごろから、会社の資料を集めていたそうだ。夏までに就職を決めたいと言っている。それで、今はほとんど毎日会社を回って[VI]いて、大学へはめったに来ない。この間山本さんが会ったときも、スーツとネクタイのかっこうで、暑がっていた。山本さんはまだ1年生だが、3年後には自分も就職活動をしなければならないのが、とてもいやだと思う。だから、今できるだけたくさん遊んでおこうと思っているのだ。

I   獨協大学   Dokkyo Universität (Partneruniversität der Universität Duisburg)
II   部やサークル   Club und Zirkel
Sport und Kulturklubs sind von der Universität offiziell anerkannt und besitzen auf dem Campus einen Clubraum. Außerdem können Sie eine finanzielle Unterstützung seitens der Hochschule erwarten. Damit sie bei Universitätsmeisterschaften gewinnen können, wird in den Clubs hart trainiert. Außerdem zeichnet sich ein Klub durch eine strikte hierarchische Struktur aus.
Die Sport und Kulturzirkel werden zwar auch registriert, besitzen jedoch keinen Clubraum. Ein Zirkel sozusagen ein Hobby Kreis. Der Unterhaltungswert wird dort im Allgemeinen großgeschrieben. An größeren Universitäten gibt es mehr als 100 Clubs und Zirkel.
III   ウインド   Eigenname „Wind“
IV   前期と後期   Sommersemester und Wintersemester
Japanische Universitäten werden nicht durch Semester, sondern durch das Jahr zeitlich eingeteilt. Das SS heißt „前期“, das WS „後期“, wobei jeweils am Ende des Semesters, also zweimal im Jahr Prüfungen stattfinden, um Kredits zu bekommen.
V   出す   hier: finanzieren (vergleiche herausrücken im Deutschen)
VI   回る   hier: besuchen, aufsuchen (vergleiche eine Runde machen)



「日本の学生生活」について質問

  1. 山本さんはどうしておどろきましたか。
  2. 山本さんはどうしてテニス部に入るつもりでしたか。
  3. 山本さんはテニス部に入りましたか。どうしてですか。
  4. 「ウインド」はどんなサークルですか。
  5. 山本さんは「ウインド」に入りましたか。どうしてですか。
  6. 山本さんは一生懸命勉強するつもりでしたか。今もそうですか。
  7. 山本さんはどうしてアルバイトをしていますか。友達は?
  8. どうしてみんな田中君のノートをコピーしたがるんですか。
  9. 田中君は将来何をするつもりですか。
  10. 小島先輩は今何のために何をしていますか。



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